先日キャラデザのお仕事を受注した際に、
喜怒哀楽の表情差分も欲しいとご相談をいただいたんです。
喜怒哀楽って簡単に言うけど、
怒りだけでも沢山のパターンがあるじゃないですか。
好きな人を前にした怒りは「んも~っ!」ってなるし、
嫌な奴を前にした怒りは「はっ?!」ってなるし
そのキャラが自信を持って発言してるか否かでも変わります。
そもそも表情は一万通りもあると言われていて、
人が認識できる色数は数百万と言われていますから、
「顔色を伺う」という言葉もなるほどなって感じです。
じゃあ喜怒哀楽の他にどんな表情があるの?
照れ? 眠り?
それらを図解するとこんな感じです。
中央へ近づくほど強い感情となり、外へ離れるほど弱い感情になります。
引用元:https://cocoro2019.net/heart/users-manual/pultchic-emotion-circle/
私が重要だと思うのは「依頼者が求めてる表情を探る」事です。
「全部描けるようになろう」って話じゃないです。
もちろん描けた方が良いんですが。
依頼者は依頼時に明確なイメージを持って居る場合もありますが、
だいたい漠然としたイメージを抱えています。
エンドユーザへどんな表情を見せたら効果的に伝わるか答えを持っていない事もあります。
それを探ってエンドユーザや依頼者を満足させる表情を提案しましょう。
そのためにはヒアリングが重要になります。
キャラの生い立ちとか設定とか、
その表情を見せる時の前後に起きた事や状況も重要です。
そのキャラクターが登場する作品のプレイヤーはどんな人かなど、色々聴きだしましょう。
こちらも併せて参考にしてみてください。
例えば「サッカー観戦でガッツポーツしてる笑顔を描いて」と依頼を受けたとしましょう。
どう描きますか?
これだけ聴いたら、自分が良かれと思った笑顔のガッツを描くんじゃないでしょうか。
キャラが弱気な性格とかだったら、
照れ笑いしながら小さくガッツさせた方が
キャラに合ってるじゃないかと考えちゃうかもしれません。
でも、よく考えてみましょう。
興味ないけど友達に頼んで社会勉強で観に来た経緯だったら、
また表情が変わりませんか?
話が変わって、
興味があって地元のチームを応援しに来た経緯だったら、
内に秘めているものが変わりますから、
表情にも変化がありませんか?
さらに、地元のチームに親友がいたらどうなるでしょうか?
こんな場面だと弱気でも表情は眉に力が入るかもしれません。
両手をグッとかまえているかもしれませんね。
さらに、その親友の引退合戦で、今まで負け気味だったのが
勝機が見えて攻勢へ転じた瞬間だったらどうでしょう。
汗をかいて拳を振り上げるようなガッツになるかもしれません。
こんなシチュエーションで
小さく照れ笑いなガッツポーツをだしたら
依頼者は見当違いな成果物を納品されたと判断してしまうかもしれません。
依頼者の心のうちに秘められている
曖昧な答えを自分の持ってる引き出しで
明確にして最適解を提案するよう心掛けたいですね。