絵柄の古いとは何か 流行の仕組み

絵柄の古いとは何か 流行の仕組み

絵柄が古いとは何がそう思わせるんでしょうか。
その絵柄は古いという表現を聞いた事はありませんか。
その言葉を選んだ本人は、何故古いと感じたのでしょう?
その訳について今回は考えていきたいと思います。

どんな場面で言葉を発したか

ではどんな時にその言葉を選んだのか思い返して見ましょう。
その時見た絵は何でしたか?

複数枚の絵を思い返して、私が古いと感じた絵の特徴を挙げてみました。

  1. 90年代以前のアニメの様に過去に流行した絵柄である
  2. 比較的最近の絵だが半年以上前に瞬間的に流行した
  3. セル画を使っている様に今流行してない技術で表現や演出をされている

3については絵柄というより技術的な表現の話ですね。
今主流の媒体である紙やCGに描いても、古い絵柄はやはり古く感じます。

流行とは

流行が関係しているのではないかと仮説が立ちました。
では流行とは何なのでしょうか?

周囲の人から話を聴くと「身の回りの人が話題に取り上げている状態」だと意見がありました。
確かに噂になっていると流行していると感じますね。

では噂はどうやって発生するのでしょうか。
ここでイノベーター理論を参考にして見ましょう。
商品の生涯には段階があり、各段階でどんな人が取り上げるのか図解されています。


引用元:https://life-is-creativity.weebly.com

専門分野にアンテナを張り巡らして
新商品をいち早く試用するアーリーアダプターが流行の火種になっているようです。

実際はそれだけではありません。
マスメディア等による広告活動も行われます。
このような広告活動は概ねAIDMAやAISASといった型を参考に計画が立てられます。


引用元:uxdaystokyo.com/articles/glossary/aidma/
www.stp-works.com/blog/ppc/397.html

計画ではジャーニーマップ等を参考にどのやってターゲット層に認知を行うかを考えます。
複数(目安3つ以上)の媒体で同じ商品を認知すると流行していると感じます。
周りの人が話題にしてる。テレビでも取り上げられた。雑誌でも紹介された。つまり流行してるに違いない!
そんな感じです。


引用元:webtan.impress.co.jp/e/2014/03/24/16722

これが流行の正体だったりします。
企業が多額を投資すれば流行は引き起こせる筈なのです。

さて、商品を認知した人は次の段階で評価をしますが、ここで参考になるのがパーチェスファネルです。


引用元:www.innovation.co.jp/urumo/funnel/

こうして大衆への浸透が進み流行となり、イノベーター理論や商品のライフサイクルが進行します。

しかし購入に至った商品が必ず共有される訳ではありません。
拡散されるには購入以前に想像していた期待値を越える必要があります。
購入前に期待に応えてくれるか検討し、購入後に期待に応えたか評価する訳です。

期待値を越える属性は2つあります。
1つ他人を出し抜く為に秘密にしたいもの、
もう1つは生活が豊かになって自他の為に拡散したいものです。
前者は仕事効率化だったりノウハウ仕事術だったりします。
後者は生活が快適になった家電だったり、感情を震わせたレシピやメディアだったりします。
このメディアが今回の絵柄の話に該当します。

感動する瞬間

ではどうしたら感情を震わせる事が出来るのでしょうか。
拡散したくなるような感動をした場面を思い出してみましょう。

感動だけで言えば恐怖や悲しみ等も挙げられますが、
拡散される感動は面白かったり、拡散すると自身に有益な場合が多くあります。

自身に有益な場合とは、拡散するとコンビニのコーヒーやチキンが当選したり、
好きなゲームやアニメを自分の周囲へ広めて自分好みの話題が出やすくなる等です。
ノウハウや業務効率化などは拡散すると競争相手が増えるのでいいねがついても拡散されにくい傾向にあります。
多分このブログ記事もいいねが付いても拡散はされない筈です。

面白いとは、本質からブレない異常だと私は考えています。
例えばこんにちはと挨拶をして相手が無言で逆立ちをしても不可解ですが、
「トゥース!」と芸能人の真似を行った場合は通常の返答では無くても
挨拶である軸はブレない為に異常でも本質は伝わり面白いと感じるのです。

古くなるとは

しかし初めは面白いと思ったものも時間が立つと飽きたり古いと感じるようになります。
何故でしょうか?

市場または自身が飽和した事による飽きや、
より画期的な商品(絵柄)が登場する事による興味の移り変わりが原因だと私は考えています。

これが古いと感じる訳ではないでしょうか。

絵柄で新たな流行を作るには

今回の記事は以上で結論を出したのですが、
流行の仕組みがなんとなくわかったので
自分が先駆けになりたいと思ったのではないでしょうか。

その成りかたについて仮説を立てていこうと思います。

絵の機能

そもそも絵は何の為に使われ初めたのでしょうか。
歴史を遡ると深くなるのですが、記録や伝達の為に採用されている事が殆どです。
近代になって写真が登場する事で記録の役を減らし、今や肖像画は珍しくなりました。

では絵による伝達はどんな要素で構成されているのでしょうか。
それは図と効果で構成されています。
図とは描かれている其れを指します。
効果とは記憶や感情への貢献を指します。

描かれているものを見て、何かを知ったり癒されたりする事が絵の伝達です。
伝達により商品理解を深めたり、悲しみを和らげたりします。

基礎となるサイクルの誕生

近代になって絵は娯楽の為にも用いられるようになりました。
娯楽は第三次産業が豊かになってきた証拠です。

絵の娯楽による経済活動も伴い、属性に応じて市場が細分化されました。
これが皆さんお馴染みのジャンルですね。
ジャンル毎に消費者の好みは異なるため絵柄は独自に進化をとげました。

この進化はPDCAやDCPAサイクルが参考になります。


引用元:kitasuma-town.com/view/momentum01/

このサイクルで各々最適解を求め、あるとき新発明が起きます。
発明は市場で試用されそしてイノベーター理論のプロダクトライフサイクルへ適用されるのです。
この新発明が飽和するまでをインフレーションと呼んだりします。

発明は必ずしも斬新である必要はありません。
セル画だったけど新技術CGを採用するとかは個人で起こすには難しいかもしれません。
しかし過去の流行を再び採用するのは有効です。細眉だったけど太眉を採用するとかは15年周期くらいで訪れるので頃合いを見て取り入れても良いかもしれません。
また、他の市場の流行を取り入れても良いかもしれません。

終わりに

これまでは個人的な仮説です。
確かであれば私は今ごろ有名人になっています。
参考になれば幸いです。

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